communication

【基礎講座】アサーティブジャパン・トレーニングの参加レポート!

こんにちは!

5月26日(土)、27日(日)の2日間、大阪でNPO法人アサーティブジャパンの「基礎講座」に参加してきました。
元々、アサーティブという言葉は少し前から知っていたし、アサーティブジャパンという団体も存じ上げておりました。
いつか研修受けてみたいな~という気持ちだけは持ちつつも、なかなかタイミングが合わずに過ぎ去ること数年。
ついにそのタイミングがやってきました。しかも、そのタイミングは、ひょんな事からでした。

実は、この研修に参加することになったキッカケは、メルマガの当選でした。

私、ラッキーマンです!

遡ること6ヶ月。
いつからかNPO法人アサーティブジャパンのメルマガを購読していたようで。。。
記憶に残る、メルマガの件名だったのでしょう。

「アサーティブジャパン通信◆100号記念!」という文字が印象的でした。
本文には、「メルマガ100号記念!【読者限定】特大プレゼント」と書いてあり、お好きな口座に無料でご招待、と魅力的な文字が書かれていました。

とはいっても、わたしはこれまでそのような抽選に当選したためしがない。(笑)
「どうせ当たらないだろう」と諦めていたのです。

ところが、年明け1/18に「メルマガ限定プレゼント」当選のお知らせ!なるものが送られてきました!
調べてみたら、100号記念のメルマガが送られてきたのは、2017年12月25日だったのです。
クリスマスプレゼント、しっかり頂きました!

これからアサーティブジャパンの講座を受けたいと思っている人に少しでも参考になればと思い、備忘録的にブログに書くことにしました!

26日(土)、5時起きで大阪へ

前泊するか迷ったものの、朝7時にJALの飛行機があり、8時過ぎには伊丹空港に到着する便があったので、大阪には当日入りしました。

場所は、大阪私学会館という施設。電車だと、大阪城北詰駅から歩いて3分くらい。京橋駅からはゆっくり歩いて15分くらいでした。

それから電車で移動できて9時30分には会場について、一番乗りしました。

そしたらスタッフの方もけっこう5~6人くらいいらっしゃって受付したら、「メルマガ当選おめでとうございます!」と言われました。(笑)

参加メンバーは、九州からは私の知る限りでは、福岡の他、北九州や宮崎、あと沖縄県の宮古島からも参加されていました。10時が講座の開始時間だったのですが、宮崎から当日出発して間に合っていらっしゃったのには驚きました(笑)大変失礼ながら、宮崎-大阪間の直行便があると初めて知った。(笑)

あと、他の地域だと、岡山、鳥取、香川、兵庫、京都、奈良、福井、三重、愛知などなど、かなり幅広い地域から約20名ほど参加されていました。

意外と大阪の人が少なくて、それ以外の地域の参加者が多くて、バラエティに飛んだ個性豊かなメンバーばかりでした。男女比としては、女性の方が多くて割合的には、3対7くらいだったかな。

で、年齢も幅広くて、推定ですが20代~50代くらいだったでしょうか。

机のない講座

会場に入ってすぐに驚いたのは、「机がない」ということでした。

普通の講座ってやっぱり机とイスがセットですが、アサーティブジャパンの講座の特徴として、グループワークやロールプレイをふんだんに取り入れた「参加型」「体験型」の講座となっているため、机はありませんでした。

ファシリテーター役の講師のイスとホワイトボードを先頭に、そこからぐるっと参加者のイスが20個ほど輪になって置いてあるだけ。

「あー、こりゃたくさんコミュニケーションを取りあう講座なんやろうなー」

早速、自己紹介になると思いきや、隣の人とまずは2人組になって、「どこから来たのか」「参加した簡単な動機」「今の気持ち」「呼んでほしいニックネーム」などを話し合うことに。岡山からやってきたというアシスタントの講師に、すっーーーーとした眼差しで見続けられて、少しタジタジしてしまいました。。。(笑)

「あーー、日頃こんなにマジマジとと目を見られるってないなー。ちょっとドギマギ・・・」

「アサーティブって単なる表面的なスキルじゃないのかもしれん」

そう直感的に感じた立ち上がり、前半戦(1日目)の開始10分でした。

それから全体で簡単な自己紹介をした後に、「アサーティブ・トレーニング基礎講座」と書かれているテキストを中心に、講座が始まるのでした。

「そうかー、トレーニングだから・・・、単なる一方的な情報を提供される講座スタイルではないんだな」と思った通りの内容だったことを研修2日目の終わりに強く実感することになります。

アサーティブとは!?

アサーティブという言葉は、最近少しずつ聞かれるようになってきた気がします。私も初めてその言葉を知ったのは、5~6年ほど前だったでしょうか。

アサーティブとは、「自己主張すること」という意味のASERTIVENESSの訳語からきているそうです。
ただ、自己主張するってて、どこか言いたいことを好き勝手に言うってイメージがありませんか?

よく日本人って自己主張が下手って言われたりすることを1度や2度くらいは聞いたことはあるでしょう。

実は、私は基礎講座を受ける前は、少し勘違いしていたところがありました。

「自分も相手も尊重するコミュニケーション」がアサーティブだと言うのはなんとなく聞いたことがあった。ただ、その本質まではちゃんと理解できていなかったのです。

自分も相手も大切にして、同じように尊重しながらコミュニケーションを取る、なんて学校では教えてられたことないですし、家庭でも教えられたことないですよね?

ほとんどの人がきっとそうだと思います。そもそも、コミュニケーションのとり方なんて誰からも教わったことありませんでした。

アサーティブは、「あり方」が問われる

アサーティブジャパンのホームページをご覧になったらわかると思いますが、アサーティブにコミュニケーションを取る時に、相手と向き合う時の心の姿勢として大切な4つの柱があります。

「誠実」「率直」「対等」「自己責任」

そして、その4つの柱の土台となるべきものとして、12個の権利からなる「自己表現の権利」なるものがあります。

講座の中で、最初に教わったことが、「この4つの柱」と「自己表現の権利」なるものでした。アサーティブでは、すべての人に自己表現の権利があることを前提としています。

つまり、アサーティブとは、自分の言いたいことをどれだけ声高く言っても、どれだけ控えめに言っても、自分の主張だけでは成立しないんですね。

相手にも自己表現の権利があることを徹底的に認めること、そして、自分にもその同等の権利があることの許可を出してあげ認めてあげること、両者の権利を認めてあげることことから、本当の意味でアサーティブなコミュニケーションが始まる、というわけです。

よく新人だからとか、部下だからとか、後輩だからとか、組織や社会で立場的に言いにくいなぁ・・・という経験は、誰にでもありますよね?

そう、あれです。言いたいことあっても、我慢した経験って誰しもありますよね?

私もたくさんあります。我慢することって、相変わらず美徳として日本社会に生き残り続けている気がします。

確かに、立場上言い辛いってことあると思います。

ただ、組織や社会の中で、「役割」は違えど、「対等」であることに変わりはないんです。

だから、「あの瞬間」や「その瞬間」に立ち会った時、いくらアサーティブなコミュニケーションスキルを身に付けていたとしても、アサーティブなあり方としての「心構え」が準備できていないと、揉め事起こしたくないし、波風立たせたくないから、「やっぱり言うのやーめよ」って、自分の素直な心に蓋をしてしまうことになるんです。

立場は違えど、特に組織の中で、下のポジションの人間は、私にも自己表現の権利があることを自分自身にOKを出してあげれていないと、アサーティブな会話をすることのスタートラインにも立つことができない、ということなんですね。

逆に、私も組織の中で、「部下」にあたるポジションの方々が多くいます。その「心構え」ができていないと、何か部下が自己表現をした時に、「なんだ下のくせに偉そうに」となりがちです。アサーティブなコミュニケーションを成り立たせる以前の話、ということになります。

1日目の前半戦で、アサーティブはコミュニケーションスキル以前に、もっと大切にするべき「心のあり方」が問われるんだな、ということを強く感じました。

講師の先生が言われた、「相手をどう思っているかってやっぱり見透かされるんですよね」という言葉は重たいものでした。同時に、アサーティブそのものは、相手との心の向き合い方が本当に大切なんだな、ということを感じました。

ロールプレイとグループワーク

机がない講座・・・つまり、本当に参加者同時でのコミュニケーションをする機会を多く提供されていました。こんなに実践的で、「書くことが少ない」講座というのも、初めてかもしれません。

頭で知識を覚えることは最小限で、あとは体で覚えていく、体に刻んでいくような、プロセスがふんだんに取り入れられたものでした。

例えば、まずどんなコミュニケーションのパターンをがあるのかざっくり説明した後に、2~3人組になって、自分のパターンがどれに該当するのかとか、色々な状況で、色々なパターンが出てきたりとか、話し合いをしました。初めて会った人同士だからこそ、職場のことからプライベートなことまでを、そこまで気にせずに話を出来たりしたのかもしれません。

それから初日のメインテーマは、「率直に頼んでみよう」でした。

人に何かを頼むことは、それほど簡単ではありませんよね?

内容によっては、相手がそれを受け入れたくないと思っている場合もありますし、仮に受け入れてくれたとしても、心の中ではすごく不快な気持ちを持って引き受けたかもしれません。

その場合、依頼した後の両者の関係性は、果たしてその前後では、良くなっていますか?それとも悪くなっていますか?

引き受けてくれたものの、相手との関係性が悪化してしまっているとしたら・・・果たしてそれで良いのか。それでも良い、と言うのは相当の勇気が必要かもしれません。

多くの人にとっては、やはり関係が悪化することを恐れて、頼み事も頼めない、という状況があるのではないかと思います。

 

さて、講座の内容ですが、このテーマでは最初に、「誰に何を頼むのか」という設定から入ります。

例えば、私の場合ならば、「部下に研修の一部を依頼する」という設定でやってみました。ただ、最初に参加者全員が各々自由に設定を書いてみて、その中でサンプルとして最も良さそうなものを、講師がピックアップし、みんなの前でアシスタントの講師と参加者が一緒にロールプレイをしてお披露目してくれるんです。

これが良かった!みんなイメージが湧くんですね!

詳細は割愛しますが、みんなの前で、最終的に3回ほどロールプレイをするのですが、それが1回目と比べた時に、圧倒的にアサーティブな会話になっていくんですよねー!!

これが本当にすごいんです!

「どこが良かったかな?」

「次に向けて、改善することはどこだと思うかな?」

1回のロールプレイが終わるたびに、必ずファシリテーター役の講師が、代表の参加者・アシスタント・そして我々見学した参加者全員に投げかけます。

そこでみんな考えて、言葉にして、しっかりと伝えます。もちろん、アサーティブに。一瞬一瞬の時間がアサーティブになりつつあるんですね。

その後に、今度は3人一組になって、みんなでそれぞれの状況を設定し、しっかりとアサーティブな会話になるように、最も大切な『事前準備』事前準備する方法は講座で詳しく教えてくれます。)をやってから、実際にロールプレイに入りました。

そういうやり取りを繰り返す中で、私達参加者は全員で、会話がアサーティブなものに深化していくプロセスを目の当たりにし、頭で理解できたことがすっーーーと体が覚えていくんです。

「わかること」と「できること」は全く違いますが、その「わかること」が「できること」に少しずつ近づいていく瞬間に立ち会えます。

ロールプレイを何度か繰り返しながら、すっーーーと体に染み込んでいくる感覚があります。

「なるほどなるほど~」

そういうことか!みたいな感じです。

これは、座学中心の講座では、難しいと思います。心技体をすべて使いこなすからこそ、体で覚えるコミュニケーションスキルであることを強く感じたのです。

 

アサーティブを勘違いしていた自分

このロールプレイ中心の講座が一段落ついてから、ふと気づいたことがありました。

それは、私は自分がアサーティブを誤った理解をしている、ということでした。

アサーティブって、自分の意見や主張を相手に理解してもらうためのコミュニケーションスキルだと思っていたんです。完全なる勘違いでした。

 

ゴールは、自分の意見や主張を相手に受け入れさせること。

そのためのスキルがアサーティブ、だと。

 

全然違ってました。

自分の主張や意見を相手が受け入れてくれるかどうかは、1つの結果に過ぎない、と。

あくまで大切なことは、自分の意見も大事にしながら、同じように相手に存在もしっかり尊重する。その中で、言いたいことをしっかり伝える。

これ、アサーティブのゴールは、相手との信頼関係を築くことにあるんだな、ということを理解したんです。

だから、相手に受け入れさせることをゴールにしてしまうと、おそらく自分が苦しくなるんです。

アサーティブなコミュニケーションは、自分自身の中の「相手への向き合い方」から始まり、「相手との信頼関係の構築」がゴールである、と。

ただし、相手と信頼関係を築くことはゴールであると同時に、本当の意味での「スタート」でもある、と私は理解しました。

なぜなら、人間関係は、相手との信頼関係なしには、持続可能な関係にはなりえないからです。

そして、コミュニケーションのやり方、あり方の選択肢の1つとして、「アサーティブ」を自分の日常の中に確実に加えることができた時、きっと人生がより豊かな時間になっていくのではないか、と確信をしました。

まとめ

上に書いた「自己表現の権利」の中の1つに、こういう権利があります。

『私には、アサーティブでない自分を選ぶ権利がある』

いつもいつもアサーティブでいることは、きっと疲れてしまったり、逆にストレスになってしまうこともあるでしょう。

だからこそ、これまで自分が取ってきたコミュニケーションのスタイルをすべて否定するのではなくて、これまでのやり方は選択肢として持ちつつも、新たなコミュニケーションのやり方を自分の日常の中に加えてみると、彩りのある人間関係が作っていけるのではないか、と感じました。

私は、普段から気をつけていることがあり、「否定しない」ということがあります。今回始めて受けたアサーティブの基礎講座の中でも、「相手を否定する」ということはありませんでした。

講座が終わり、1週間ほど経過しました。

それまでどうしても少しだけ攻撃的になってしまっていた相手に対しても、攻撃的になっていい理由なんてないんだよな、と改めて思い直せる余裕が生まれました。今回、メルマガ当選という幸運にも恵まれ、このような機会を与えてくださったことを心から感謝いたします。

アサーティブジャパンの皆様、ありがとうございました。

アサーティブは、魔法の杖じゃないです。でも、地道に続けることが出来たなら、魔法をかけることができるかもしれません。コミュニケーションで悩みを抱えている人がいたら、気軽に参加してみてください。

アサーティブの講座に参加できて心から良かったです。