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football

【2018J1第26節】8連勝を狙った名古屋と5連敗中の最下位長崎の激戦

こんにちは!へいちゃん(@kohei55net)です!

クラブ新記録の8連勝を狙う名古屋グランパスに、5連敗中で後のない降格最有力候補のV・ファーレン長崎が挑んだ2018年J1第26節の得点、失点シーンを中心に各チームの狙いや背景にあったものなどを少しレビュー(振り返り)をしてみたいと思います。

ジョーを起点にしたい名古屋を嵌め込んだ長崎

名古屋は4-4-2、長崎は3-4-2-1という布陣でスタート。

長崎の左右のワイドの飯尾と翁長が高い位置をとって、さらに長崎の1トップ(鈴木武蔵)と2シャドー(澤田と中村)も名古屋の最終ラインに張り付くと、長崎の枚数は全部で5枚になります。

よって名古屋の最終ラインの4枚に対して、長崎は5枚。

つまり、基本配置からすると、名古屋の最終ラインで、何もしなければ数的なミスマッチが起きるのは前提というところは、レビューの前に最初に整理しておきたいと思います。

名古屋の狙い
  1. テンポよくボールを運んでリズムを作り連動性を高める
  2. ジョーや前田の個人戦術を最大限に活かす
  3. 簡単にボールをロストしない
長崎の狙い
  1. 名古屋のショートパスを分断してリズムを作らせない
  2. ネガティブトランジションからショートカウンター
  3. 小まめなラインコントロールとプレスバックによるコンパクトな守備の構築

押し込んできた名古屋と、効果的なプレスを攻撃の起点とした長崎

名古屋は序盤から長崎を「押し込み」にかかってきました。これはたぶんいつも通りの形なのだと思います。

MFのエドアルドネットが中谷と丸山の両CBの間に降りてきて3枚でビルドアップの形を作る。それによって、左サイドバックの金井を高い位置に上げて、長崎のストロングポイントの1つである右ワイドの飯尾を低い位置に押し込みたい、という意図ですね。

攻撃は最大の防御、の最たる例の1つです。

対する長崎は、3枚の最終ラインと中盤をコンパクトにして、奪ったボールを素早く名古屋の最終ラインの裏に入れて、名古屋のネガティブトランジション(攻→守への切り替え)の遅さをつきたい狙いも垣間見えました。

特に印象的だったのは、最終的に名古屋はジョーにボールを預けてくるので、その瞬間にコンパクトにして、ジョーからボールを奪うというよりも、ジョーのサポートに入ってくる「次の状況」でボールを狩ってそのままの勢いでショートカウンターを狙っていくという姿勢でした。

基本的に名古屋は、ジョーを使いたい。その時は、名古屋も人数かけて押し上げるので、その時って守備のバランス崩れやすいんです。なぜなら、ジョーに当てることが、攻撃のスイッチになるからです。攻撃のスイッチを入れるということは、前がかりになるということだからですね。

一番のストロングポイントを一気にウィークポイントにしてしまう狙いが長崎にはあったと思います。

長崎の遅攻に隠された、名古屋の守備の機能不全

前半8分。長崎は左ワイドの翁長がボールを持ち運ぶシーン。動画をご覧ください。

冒頭に書いた、布陣上のミスマッチが生じます。

このボールホルダーである左ワイドの翁長に対して、名古屋の右サイドハーフの玉田がケアするのか、右サイドバックの宮原がケアするのか、どちらも中途半端なポジションを取っています。名古屋は、サイドのケアをサイドハーフが対応する時、サイドバックが対応する時に、それぞれ他の選手がどうカバーするのかの約束事が決まっていないように思えました

もちろん、名古屋の左サイドバックの金井は、右の飯尾がその脇にフリーでいることはわかっていたはずです。(左ハーフの児玉のポジション取りを見ても監督から指示が出ているとは思えない。)

が、中村が左に流れてきているのでそこは名古屋のCB中谷がケア。さらに、長崎は前線中央に澤田と鈴木の2枚が残っている。

この2枚に対して、名古屋の最終ラインでケアしているのは、CB丸山と左サイドバックの金井。

となると、自動的に長崎の右ワイドの飯尾は、フリーになります。つまり、数的なミスマッチが生じています。

翁長から澤田にボールが入った時、一度CB丸山がオフサイドトラップをかけますが、かからず。

澤田にボールが入って一度はゴールに背を向けて反転します。(FW鈴木は、CB丸山の裏でボールが欲しかった。)

この状況で、このゴールのアシストをした右の飯尾における、数的不利な状況を止める方法は3つ。

  1. センターMFの小林かネットが最終ラインにおりてくる
  2. ボール保持者の澤田を潰す
  3. 左ハーフの児玉が最終ラインまでおりて飯尾をケアする

「飯尾を使われること」への意識が名古屋は高くはなかったですね。現実的に考えて、ネットや小林が澤田をファウルで潰すことも十分可能でしたが、名古屋はそうできなかった時点で、守備の甘さがあったと言わざるを得ないシーンでした。

長崎としては、この試合における「遅攻」をどうイメージしていたのかは、高木さんに聞いてみたいところです。ただ、この遅攻でどこでイニシアチブを握れるかというと、最終ラインのところで数的な部分のミスマッチを意図的に作って、名古屋の最終ラインを絞らせといて、「逆に展開」というイメージは持っていたかもしれません。

 

個への対応が遅れた長崎の守備

前田の個人技から見事な同点ゴールが生まれました。

このゴール本当に素晴らしいゴールなんですが、長崎の守備にも問題がありました。最終ラインに5人、その前のラインに4人。人は揃っていました。

ただ、最後のところで前田が翁長を振り切って、中央に侵入してきたシーン。

黒木は自分のマークがいたので多少仕方がない部分もあるけど、島田にはもう少しケアしてほしいところでした。

最終局面で、前田対翁長という「個対個」の状況を作ることを自ら許してしまった長崎の守備の綻びがありましたね。前田に1人はチャレンジ、もう1人はカバーという守備の個人戦術の部分の改善が求められます。

後半のすぐの名古屋の逆転シーン。それまでジョーに当てるボールはどちらかというと、ジョーがゴールを背に向けた状態でのパスが多かったのですが、このシーンは長崎の最終ラインの裏を狙ってきました。

高杉がカバーリングの入っていれば・・・という意見はあるかもしれませんが、ジョーが裏に抜けるプレーを得意としているタイプではないので、そこは想定しきれなかったプレーだと思います。

いずれにしてもこの2点は、名古屋の個人で剥がされてしまったプレーでした。

長崎の切れ味鋭いカウンターと、人への甘さの目立った名古屋の守備

長崎が2-2の同点に追いついたシーン。
得点に繋がったのは、前半から続けてきたコンパクトな守備が体現できていたからこそ、でした。

長崎の同点ゴールは、名古屋は小林から前田への短いクサビを入れるところから始まります。その瞬間、長崎のMF島田が素早くプレスバック(自分のマークを捨ててボールホルダーの前田を挟みに戻るプレー)。ボールを拾った島田がすぐに中村に繋ぐ。そのまま、ネットの脇でボールを受けた澤田がネットを置き去りにして、そのままゴールに向かって直進。

この間、名古屋の最終ラインはズルズル下がります。

鈴木は、裏でもらう動きを見せるが、澤田が外に向かってボールを運びます。右の飯尾に預けて最後は鈴木が中で合わせるだけ。

名古屋の右の宮原の裏には長崎の選手はいなかったので、このシーンこそもっと鈴木との距離を詰めて置くべきでした。名古屋の守備は最後の局面で人につききれない弱さを露呈してました。

長崎が2-3と逆転するシーン。


中盤で中村がボールをキープして、金井が上がってぽっかり空いたスペースに走り込む澤田にパスを送ります。

この時点では、名古屋の最終ラインは、左から丸山、宮原、中谷、小林と4枚揃っています。対して長崎は、右サイドでボールを受けた澤田と中央の鈴木のみ。

このシーンでの名古屋の守備に関して問題が浮き彫りになったのは、「数は揃っていても守れなかった事実」です。

澤田にボールが入った時点で、澤田をケアするのは丸山。そして、実は、名古屋の宮原が鈴木をケアするように中谷に指示を出しています。

宮原は何をしているかと言うと、後ろから上がってきている中村をケアしようとしている。では、小林は?

この動画の25秒あたりを見ていただくとわかると思いますが、小林も中村をケアするポジションに入っています。

宮原、小林の2人が中村をケアしようとしていて、最後の鈴木には結局よーいどんで走りあった中谷1人しか残っていなかった。

スピード勝負で鈴木に走り勝つのは分が悪い。

このシーンでもわかるように、名古屋の守備は最終的な局面で人への甘さを露呈した格好です。

特に名古屋は、ボールを運んだ先でロストした後のネガティブトランジションから、一気にゴールまで運ばれた時の対人の弱さが目立ちました。

もちろん、長崎は事前のスカウティングをベースに、名古屋のウィークポイントを徹底的に付いていく戦い方が功を奏したと思います。

総じて、前半戦の勝ち星を重ねていた時の長崎の良さが発揮された試合だったように思います。

まとめ

少しだけレビューするつもりがかなり長くなってしまいました。。。

この試合のキーポイントは、シャビエルの欠場でした。彼の不在によって正直、名古屋の攻撃のキーがジョー中心になり過ぎて、長崎としては守りやすさが生まれていたのは事実でしたしね。

シャビエルがいたら怖かったですね。

長崎のレビューをするつもりが、名古屋の守備面のことばかりを書くことになってしまいました。

名古屋は、1点目も3点目の失点もボール保持者に対して、中盤の圧力がもう少し高まれば、クリティカルなシーンは生まれていなかったと思いますし、仮にそれができなくても、最終ラインのところで跳ね返すことができれば最悪OKなんですが、名古屋はその最後の人のところでも簡単にやらせてしまった。

名古屋の前半戦の連敗は実は川崎戦から始まっているので、次節の川崎戦はかなりポイントになる試合だと思います。

また、長崎も個の部分でやらせてしまう状況を作った個人戦術の部分で課題を感じました。残り8試合、残留に向けて頑張ってもらいたいです。

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