こんにちは!へいちゃん(@kohei55net)です!
サッカーとフットボールってそもそも何が違うの?どちらが正しいのか?全然わからない!
サッカーをあんまり知らない人には、とてもわかりにくいです!でも、大丈夫!この記事では、サッカーとフットボールの基本的な違いや呼び方など、可能な限りわかりやすく説明しました!
ただ、これはサッカーの歴史の話と切っても切れない内容なので、正直眠たくなるかもしれませんが、読み終わった後は、ちゃんと周りの人に自慢できるようになるくらいしっかり書いたんで、少し長いですが、ぜひお付き合いください!
日本で、フットボールって何のこと?
まず、そもそもの話からいきますね。
普段、サッカーのこと、なんて呼びますか?
サッカーは、「サッカー」って呼んでますよね?これは大丈夫ですね。
では、次に、フットボールって何のこと聞かれたら、なんて答えます??
アメフト?それとも、ラグビー?サッカー? うーん、よくわかんない!
そうなんです。正直、日本では「フットボール」という言葉1つだけでは、何を指すかわからない。
つまり、聞く人によって、返ってくる言葉が違うんですね。
だいたい、サッカーのことか、アメフト(アメリカンフットボール)のことか、どちらかが返ってくる可能性が高いと思います。
ここまでまとめると、「日本でフットボールって何のこと?」に対する答えはこんな感じですね。
フットボール → 聞く人によって変わってくる
だから、こんがらがって混乱しちゃいますよねー。
ここまで日本でどう定着しているかの話でしたが、ここまで大丈夫ですかー??
大丈夫であれば、次にいきまーす。
※以下、サッカーのことをこの記事上では、「サッカー」と表記します。
フットボールはどこからやってきたのか?
世界各地でボールを使った遊び、つまりボールゲームは昔から存在していた
日本の現状がわかったところで、次はサッカーやフットボールはどこからやってきたのか、という話をします。
まずですが、当然、昔はサッカーという言葉も、フットボールという言葉もありませんでした。
200年以上も前の話になりますが、少しタイムスリップしてみたいと思います。
中世時代以降、いわゆる『ボールを足で蹴る遊び』というものは、ヨーロッパを中心に世界各地でやってました。
その当時は、ブタやウシの膀胱(ぼうこう)に空気をいれて膨らませ、それを動物の革でおおって作られたものを、サッカーボールの代わりにしていたんです。
中でも、イングランドのパブリックスクールを中心に、ボールを蹴ったり手で運んだりするボールゲームというものが盛んでした。
でも、サッカーという形はまだなくて、特別な決まったルールもありませんでした。
ルールもない?どうやって勝敗を決めてたんでしょうか・・・。気になりますね?
イングランドのボールゲームはまさに野蛮な乱闘だった
実は、とてもシンプルなボールゲームでした。
ボールを足で蹴ってもいいし、手で運んでもよかった。ただ、とにかく激しかったんです!!
上の画像が当時のボールゲームの絵なんです。ものすごく顔している人いますよね?
プレー自体も荒々しいものだったようで、ただただ金魚のフンみたいにボールに集まって、目的地までボールを運ぶという、シンプルなゲームでした。本当にそんなものが面白かったのか?と思うようなボールゲームだったようです。
一応、2本の柱とそれに渡した棒がゴールとされていて、そこにボールを運んだら勝ち!!みたいな。
ただですね、けが人どころか、死者も出てしまうほど、激しかったようです。まさに、乱闘戦というか、格闘技ですよね。
この写真を見てみると、プロ野球の乱闘を思い出しました(笑)
ピッチャーの投げたボールがバッターの頭スレスレに飛んでいって、バッター怒って、おりゃ~ってわめきながら、バッターに襲いかってる!!!!で、周りの選手も止めに行ってるのか一緒に殴り合いたいのか、お互いがヒートアップして乱闘するシーンをテレビで見たことがありませんか?
おそらくあんな感じでボールを奪い合いながら、揉みくちゃしてたんでしょうね~(笑)
よくこんなのに参加したなって思いますよ。だから、ボールゲームとか言いながら、実際は上級生が下級生をいじめる手段としても有効だったんですよ。
強制的に下級生は参加させられたんじゃないのかなって想像してます(笑)
たまったもんじゃないですね。20世紀に生まれてよかったー(笑)
すいません、だいぶ話が逸れました(笑)
はい、この章のまとめ。「サッカーやフットボールは、どこからやってきたのか?」の答えです。
サッカーやフットボールの始まりは、野球の乱闘戦みたいなボールゲームだった、ということです!
次に、このボールゲームがどうやってサッカーやフットボールと呼ばれるものに変わっていったのか、という話です。
ボールゲームから2つのフットボールが生まれた
秩序のないボールゲームにそろそろルール作ろうよ、という人たちが現れる
こんな乱闘戦のような性格の遊びな上に、ちゃんとした統一のルールなんてものがなかったんです。
おい兄ちゃん、マジかい!!
学校ごとにルールが違ってて、それぞれの土地や共同体に古くから伝わる「しきたり」にもとづいてプレーされてたんです。
適当やなぁ~!!
対抗試合の時には、その都度ルールの話し合いを行わないといけないってことです。めちゃくちゃ非効率的だったんです。
そこでそろそろちゃんとルール作ろうよ、という人たちが出てきます。
ついに、ケンブリッジ大学が共通のルールを提案しました。
それからしばらくして、1863年、イートン校やウェストミンスター校の卒業生を中心としたイングランド南部のいくつかのクラブの代表者が、ロンドンに集まり、統一ルールを定める会議を開きます。
彼らは、「フットボール協会」(フットボール・アソシエーション)=Football Association=FAをつくり、ケンブリッジ大学のルールをもとに共通ルールをとりまとめたんです。
お、ようやくボールゲームにもルールが導入されるのか?
手を使わないボールゲームはイヤだと言い始める人たちがいた
対外試合で苦労してましたからね。いい方向ですよね。
簡単に言うと、「手を使うことを禁止したボールゲーム」を協会式フットボールと呼ぼうよ!と宣言したんです。
そしたら、なんと!!
「手を使わないなんてありえない!」とラグビー校の人たちが言い出したんです!
当時、ケンブリッジ大学のルールとは違うルールを採用していたラグビー校は、FAに参加しなかったんです。
お前らのルールでなんかやれるか!って拒否したわけですよ。自分たちはどうしても手を使いたかったんですね。
そして、数年後に自分たちのルールで協会「ラグビー協会」(ラグビー・フットボール・ユニオン)を作ったのです。
ついに、サッカーの流れをくむ協会式フットボール(アソシエーションフットボール)と、ラグビーの流れをくむラグビー式フットボールという2つの子供が、ボールゲームという親から生まれてきたのです。
そして、当時の若者の間では、言葉を短くし、愛称のようにして呼ぶのが流行してたんですね。これは、どこの国の若者も同じですね(笑)
Association Footballから「soc」を取り、「c」を重ねて、語尾に人を表す「er」を加え「Soccer」(サッカー)という略語が生まれました。つまり、soccerは、Association Football(協会式フットボール)の略語だったんですね。
そして、サッカーという言葉が生まれたわけです。だから、サッカーという言葉が生まれたのは、イギリスなんです。
サッカーという呼び方はアメリカで定着した!?
協会式フットボールの方が、「フットボール」と呼ばれるようになる
上に書いたように、もともとのボールゲームは、ルールを決めたことをきっかけに、「手でボールを扱うことを禁止した協会式フットボール」と「手でボールを扱うラグビー式フットボール」の2つに分かれていきました。
一部では、略語であるサッカーという言葉も使われてはいましたが、イングランドでは、協会式フットボールが主流派として市民権を獲得したんです。
社会的な存在感を増してきたことで、サッカーのことをシンプルに「フットボール」と呼ぶようになった、というわけです。
なので、歴史的にイングランドではサッカーのことをフットボールと呼ぶようになり、世界的にもそれぞれの国での呼び方は異なりますが、フットボールといえば、サッカーのことを指すことが一般的になったんです。
アメリカでアメリカンフットボールが生まれる
一方で、サッカーがサッカーとして定着した国も生まれました。
代表的な国が、アメリカです。
アメリカには、FA式フットボールとラグビー式フットボールの2つのフットボールが伝わりました。
先に入ってきたのは、FA式フットボールです。
しかし、支持を得たのは、ラグビー式の方でした。
と、同時に、アメリカは、ラグビー式フットボールでは満足できなかったんですねー。
自分たちのオリジナルのフットボールがやりたい!!!
さすがはフロンティアスピリットの持ち主たち。ラグビー式フットボールをアレンジしたくなったんですね。
思ったら、やるのがアメリカ人。
1880年代に入り、フットボールをもっと面白くエキサイティングな競技にしようと、アメリカ独自のフットボールを作ろうという機運が高まったといいます。
こうして彼らは、1985年には初めてとなるプロの独自のフットボールのゲームを開催したんです!
これで結果的に、
- FA式フットボール
- ラグビー式フットボール
- ラグビー式から派生した独自のフットボール
3つが存在してしまいました。
あー、これは困った。
アメリカでは、プロスポーツとして早い段階から独自のフットボールが人気を博してしまったのです。
はい、主流派が何事も決めてしまうんです。ちゃんとわかりやすく区別するために名前をつけました。
独自のフットボールを「アメリカンフットボール」という名称に。
そして、ラグビー式フットボールは「ラグビー」、協会式フットボールは略称である「サッカー」と呼ぶことにしたんです。
日本でサッカーをサッカーと呼ぶようになったのはなぜ?
日本サッカー協会によれば、次の通りです。
現在、国際サッカー連盟(FIFA)には208の国と地域(2011年10月1日現在)のサッカー協会が加盟していますが、「サッカー」を協会名につけているのは、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、バージン諸島など少数ではあります。
日本語では「サッカー」が一般的で、協会も日本語表記では「日本サッカー協会」と”サッカー”を使用していますが、英語表記では、「Japan Football Association」と、”フットボール”を使っています。
(引用元 日本サッカー協会)
日本に最初にサッカーを伝えたのは、1873年(明治6)、イギリス海軍のダグラス少佐だと言われています。しかし、海軍を通じてのサッカーはあまり普及せず、日本各地にサッカーを広めたのは、体操伝習所(現在の筑波大学)の卒業生だと言われています。
体操伝習所は、日本の近代化を進めるために作られた学校で、そこにはアメリカから体育教師を招き、訓練が行われていました。そこでサッカーを教えられた若者が、全国の子どもたちにサッカーを教えていったということです。
つまり、サッカーはイギリ人の「フットボール」として持ち込まれたものの、普及せずに体育教師のアメリ人によって「サッカー」が普及していったということです。
サッカーに限らずですが、アメリカの影響を受けた名残が、一部の大学の部活名に引き継がれています。
例えば、早稲田大学。
- サッカー部は、ア式蹴球部
- ラグビー部は、ラグビー蹴球部
- アメフト部は、米式蹴球部
日本では、サッカーがサッカーとして定着した背景には、アメリカの影響があったんですね。
まとめ
・サッカーとフットボールの違いは?
→テレビやスタジアムで見るあの球技を、日本やアメリカならサッカー、イングランドや他の国ではフットボールと呼ぶという違いということです。
世界の国々では、サッカーの母国イングランドの英語であるフットボールを、FOOT(足)とBALL(ボール)に分解して、その国の言葉で表しています。でも、イタリアだけはサッカーのことを「カルチョ」と呼んでいます。
(例)
ブラジル・・・futebol(フッチボル)
アルゼンチン・・・futbol(フトボル)
スコットランド・・・fitba(フィットボー)
オランダ・・・voetbal(フェトバル)
中国・・・足球(ズーチュウ)
ではでは、サッカーとフットボールの違いについて、書いてみましたが、いかがだったでしょうか?
サッカーの歴史を紐解くと、色々な事がわかってよりサッカーの魅力を感じれるのではと思います!
(参考文献)
サッカーの歴史(創元社)
ボールのひみつ(新星出版社)
世界のサッカー大百科(岩崎書店)
Q&A式しらべるサッカー(ベースボール・マガジン社)